
コラム
2026/7/6 (月)更新
未経験でWebエンジニアへの転職は可能?必要な勉強と失敗しない企業選び

監修者:茂神 徹
「手に職をつけて、自分で手を動かしてモノづくりがしたい」
「Webエンジニアに憧れているけど、未経験からどうしたらなれるの?」
Webエンジニアを含めたIT業界への転職を考える際、このような疑問や不安を抱くのは当然のことです。
結論からお伝えすると、未経験からWebエンジニアを目指すことは可能です。 IT業界では将来的な人材不足が指摘されており、未経験者を対象とした求人も存在します。 ただし、Webエンジニアは人気のある職種でもあり、未経験であれば誰でも簡単に転職できるわけではありません。基礎学習や転職準備を進め、自身の適性やスキルを具体的に示すことが重要です。
この記事では、Webエンジニアの仕事内容や年収、必要な学習ロードマップ、そして入社後のミスマッチを防ぐ企業選びのポイントまで詳しく解説します。
この記事のトピックス
- Webエンジニアの仕事内容と、プログラマーやSEとの違い
- 未経験から転職するための学習ロードマップとポートフォリオの重要性
- 失敗しない優良企業の選び方
※本記事は2026年5月時点の情報をもとにまとめています。
未経験からWebエンジニアになれる?
冒頭で、実務未経験からでもWebエンジニアを目指すことは「十分に可能です」と伝えました。ここでは、未経験でも採用される理由と年齢別の対策について解説します。
未経験でも採用される理由
「Webエンジニア」を含むIT職全体については、将来的な人材不足が指摘されています。たとえば経済産業省の調査では、2030年にIT人材が最大約79万人不足する可能性が示されています(*)。 ただし、この数値はIT人材全体の需給予測であり、Webエンジニア未経験者の採用動向を直接示すものではありません。 未経験者を対象とした求人もありますが、採用されるためには基礎学習の実績やポートフォリオ、前職で培った経験などを具体的に示すことが重要です。
採用されるポイントと年齢別の効果的な対策
年代にかかわらず、未経験からWebエンジニアを目指す場合は、学習意欲だけでなく、実際に行動していることを具体的に示すことが重要です。年代別に意識したいポイントは、次の通りです。 20代 :基礎的なプログラミング学習に取り組んでいることや、自主的に制作物を作っていることなど、学習意欲と行動量を具体的に示すことが重要です。 30代: 学習実績やポートフォリオに加えて、これまでの業務経験で培ったコミュニケーション力、課題解決力、顧客対応力などを整理し、エンジニア業務でどのように活かせるかを説明することが重要です。

BREXA Technologyが実施したアンケート調査(※)から、未経験で異業種からエンジニア職へ転職した先輩たちの声をいくつか紹介します。
20代・男性 / 経験:3年
転職活動の前にIT系の資格をいくつか取得しました。知識の証明になるだけでなく、体系的に学ぶことで実務に入ってからの理解度が全然違いました
30代・男性 / 経験:3年以上~5年未満
前職の営業で培った『コミュニケーション能力』や『顧客対応』の経験が、今のチーム開発や要件定義の現場でとても役に立っています。エンジニアは意外と人と話す仕事です
30代・女性 / 経験:1年以上~3年未満
面接でアピールするために、本で学ぶだけでなく自分で考えたオリジナルアプリを作成しました。実際に手を動かしてモノを作ることが、一番の勉強になったと感じています
このように、30代で未経験からエンジニア職へ転職した人の声も確認できます。
30代で未経験から転職を目指す場合は、これまでの職務経験を棚卸しし、学習実績やポートフォリオとあわせて、自身の強みを具体的に示すことが重要です。
調査概要
- 調査対象
- 未経験(異業種)からエンジニア職へ転職した20代・30代の男女
- 有効回答数
- 200名
- 回答者属性
- 20代 19.5%/30代 80.5%、男性 70.0%/女性 30.0%
- 調査方法
- インターネット調査
- 回答方式
- 単一回答/複数回答
- 調査時期
- 2026年5月
- 調査主体
- BREXA Technology
Webエンジニアとは?仕事内容と年収・キャリアパス
続いて、Webエンジニアという職種の全体像やその他のITエンジニアとの違い、年収やキャリアパスについて解説していきます。
Webエンジニアの仕事内容は? フロントエンドとバックエンドの違いを解説

Webエンジニアの仕事は、担当する領域によって大きく「フロントエンド」と「バックエンド」に分かれます。その特徴をまとめました。
- フロントエンド
ユーザーの目に直接触れる画面側(ブラウザなど)の設計・構築を担当します。HTML、CSS、JavaScriptなどの言語を使用し、デザインの実装や操作性を高める役割を担います。 - バックエンド
ユーザーからは見えない裏側のサーバーやデータベースなどの処理を担当します。PHP、Ruby、Python、Javaなどの言語を使用し、システムの土台となる重要な処理を構築します。
実際の開発現場では、これらフロントエンドとバックエンドの技術が連携することで、私たちが普段使っているような1つの便利なWebサービスが完成します。 未経験から目指す場合は、まず「目に見える画面を作るのが好きか」「裏側の見えない仕組みを作るのが好きか」など、自分がより興味を持てる領域から学習を始めてみると良いでしょう。
プログラマー(PG)やシステムエンジニア(SE)との違いを解説
次に、他のIT職種との基本的な違いについて解説します。
「プログラマー(PG)」は、主に設計書や仕様に基づいてプログラミングやテストを担当する職種です。
「システムエンジニア(SE)」は、要件定義や設計、開発の進行管理などといったより上流工程を担うことが多い職種です。
一方で、「Webエンジニア」はWebサービスやWebアプリケーションの開発に関わるエンジニアを指します。フロントエンド、バックエンド、保守運用などがあり、その担当領域は企業や案件によって異なります。
ただし、これらは一般的な役割・分類です。実際はSEが実装を担うケースや、Webエンジニアが要件定義・設計から実装まで幅広く関わるケースもあります。
Webエンジニアの年収について解説
厚生労働省の職業情報提供サイト「job tag」によると、「システムエンジニア(Webサービス開発)」の賃金(年収)は578.5万円とされています(2026年6月時点)。 ただし、job tagに掲載されている数値は、対応する主な職業分類の統計データを加工した参考値です。実際の年収は、企業規模、担当領域、経験年数、雇用形態、勤務地などによって異なります。 また、未経験から入社する場合の年収は、求人や企業によって異なります。応募時には、入社時の給与だけでなく、昇給制度、研修期間中の待遇、配属後の評価制度なども確認しておきましょう。 未経験でも新人期間から経験を積んでいくことで、着実に年収レンジの幅を広げていくことは可能です。専門性を高めて高年収を掴む人とそうでない人の分かれ道は、「どこで、どう働くか」というキャリア戦略にあります。
Webエンジニアのキャリアパスは?
Webエンジニアは、将来的に多様なキャリアパスを描くことが可能な職種です。
フロントエンドやバックエンドの技術を極める「テックリード」のほか、両方の領域を横断して担う「フルスタックエンジニア」、チームやプロジェクト全体を管理する「プロジェクトマネージャー(PM)」など、Web領域特有の広がり方があります。
Webエンジニアに向いている人と向いていない人
Webエンジニアとしての適性について解説します。自分に向いているかどうかを判断する参考にしてください。 向いている人の特徴
- 知的好奇心・探究心がある: 「なぜ動いたのか?」といった仕組みに興味を持ち、スピード感ある業界での技術習得や進化を楽しめる人です。
- 論理的思考力がある: エラー(バグ)の原因に対し、仮説を立てて順序立てて検証していくアプローチができる人です。
- PDCAサイクルを意識できる: 業務の自動化やシステムの改善など、自ら計画を立てて実行・検証するプロセスを主体的に回せる人です。
注意が必要な人の特徴
- 保守的な人: 「一度技術を覚えたら一生安泰」を求め、技術の賞味期限が短いIT業界で常に学び続けることを苦痛に感じる人です。
- 正解が欲しい人: マニュアル通りの正解がなく、状況に応じて最適な解決策を自分で探る環境にストレスを感じやすい人です。
- コミュニケーションが極端に苦手:パソコンに向かうだけでなく、チームメンバーやクライアントと対話する時間も多いため、日常的な報連相が負担になる人です。

まずは自分の適性を客観的に見つめ直し、強みを活かせるか確認してみましょう。
これらの特徴は、あくまで一般的な目安です。
もし「注意が必要な人の特徴」に当てはまるものがあったとしても、IT業界への強い興味があれば、意識を変えることで克服できる場合もあります。
Webエンジニアはやめとけと言われる理由と実態
ネット上には「Webエンジニアはやめとけ」といったネガティブな意見も存在します。
特に耳にすることが多いであろう3つのイメージについて、その理由と実態、受け止め方を解説します。
1. 終わりのない「継続的な学習」がきつい
IT技術の進歩は早く、継続的なインプットが求められることは事実です。そのため、人によっては「キツい」と感じることもあるでしょう。
しかし、それを「自らのスキルアップやキャリアアップにつながる」とポジティブに捉えることができる人であれば向いていると言えます。
2. 理想と現実のギャップ「テストばかり…?」
未経験で入社した場合、最初から「設計や実装」を任されるとは限らず、「テスト、保守運用、簡単な改修」といった業務からキャリアを開始し経験を積むケースがあります。
ただし、開発経験につながる業務なのか、どのようなステップで「設計や実装」へ進めるのかは企業によって異なります。そのため、面接では入社後の初期配属や研修後の担当業務、開発工程に進むまでの目安を確認しておくと安心です。
3. 孤独なエラー解消と納期へのプレッシャー
開発には厳密な納期があり、エラーが解決できずにプレッシャーを感じることも業務特性の一つです。事前に学習サービスなどに触れ、「エラーと向き合い、解決するプロセス」を楽しめるかどうかで適性を知ることをおすすめします。
ここでもBREXA Technologyが実施したアンケート調査、先輩エンジニアの声をいくつか紹介します。
20代・女性 / 経験:1年以上~3年未満
覚悟はしていましたが、いざ実務に入ると覚えることが多く、自己学習の必要性を痛感しました。大変ですが、自分のペースで学べる環境なので着実に成長できています
30代・男性 / 経験:6ヶ月以上~1年未満
エンジニアになって大変だと感じるのは、やはり日々の勉強の負担が増えたことです。技術の進歩が早いので、『自分の技術力や知識が周囲と比べて充分か』というプレッシャーは常にあります
30代・女性 / 経験:2年
入社して実感したのは、日々新しい技術を学ぶ必要があること。通勤時間や休日の数時間をインプットに充てて、少しずつスキルアップできるよう心がけています
こうしたWebエンジニア職の特徴を、大変だと感じるか成長と感じるか、プレッシャーとするかやりがいとするかは人それぞれです。
Webエンジニアを目指す方は、こうした側面も含めて検討することをおすすめします。
未経験からWebエンジニアになるための学習ロードマップ

未経験から転職を成功させるには、「最終的には簡単なWebアプリを一人で作れる状態を目指す」といった明確なゴールを持って学習を進める必要があります。
【STEP1】プログラミングの基礎と開発ツールに慣れる
まずはプログラミングの基礎に触れてみましょう。
フロントエンドであればHTMLやCSS、バックエンドであればPHPやRubyなどが初心者にとって入りやすい言語です。
さらに言語だけでなく、実際の現場で必須となるバージョン管理システム「Git」や、仮想環境ツール「Docker」などの開発ツールに触れておくことも重要です。
【STEP2】独学とプログラミングスクールはどちらが良い?
学習方法にはプログラミングスクールで学ぶか、独学で進めるかの選択があります。
まずは数週間から1か月程度、「Progate」や「Udemy」などのオンライン学習サービスを活用して独学で基礎に触れ、自分の適性を見極めるのが良いでしょう。
その上で、本格的な学習方法を選ぶ際は、以下の「前提」と「適性」を判断軸にすることをおすすめします。
【前提】予算と時間
費用をできるだけ抑えたい、自分のペースで学びたい場合は「独学」。学習内容を体系的に整理し、質問できる環境や学習を継続するためのサポートを求める場合は「スクール」。
【適性】モチベーションとAI適性
エラーが発生した際に自分で調べたり、AIなども活用しながら解決方法を探したりできる人、一人でも学習を継続しやすい人は「独学」。講師へ直接質問したい人や、学習の進捗を管理してもらいたい人は「スクール」。
これらの軸を踏まえ、自分に合った学習方法を選択しましょう。
【STEP3】転職の武器になる「ポートフォリオ」を作成・公開する
未経験者が実力を証明するためには、オリジナルアプリ(ポートフォリオ)を作成し、GitHubなどのサービスで公開することが非常に重要です。
採用担当者から評価されるポイントとして、単純な見た目だけでなく、データの作成・読み取り・更新・削除を行う「CRUD機能」の実装や、自分でサーバーを用意してインターネット上で誰でも見られる状態にする「デプロイ」ができているかなど、具体的な技術力がチェックされます。
失敗しない優良企業の選び方
Webエンジニアが働く環境には、様々な雇用・配属形態、契約・就業形態があります。
入社後のミスマッチを防ぐための企業選びの観点について解説します。
Webエンジニアの多様な働き方
未経験からITエンジニアを目指す場合「SES、SIer、受託開発企業、労働者派遣、常用型派遣」など、さまざまな働き方があります。 重要なのは、そうした名称だけで判断することではなく「入社後にどの工程を経験できるか」「教育体制があるか」「配属後にどのようなキャリアステップを想定しているか」を確認することです。
| 働き方の傾向 | 契約・商流の考え方 | 業務指示の考え方 | |
|---|---|---|---|
| SES | 客先常駐になる案件が多い | 準委任契約などで、技術支援を行うケースが多い | 原則として所属会社側の責任者を通じて業務を進める |
| SIer・受託開発 | 自社内勤務・客先常駐の両方がある | 請負契約や準委任契約など、案件により異なる | 契約形態により異なり、請負では成果物の完成責任を負う |
| 労働者派遣 ・常用型派遣 | 派遣先で業務を行う | 派遣元企業に雇用され、派遣先で就業する | 派遣先から業務上の指揮命令を受ける |
ただし、企業ごとに担当工程や育成体制は大きく異なるため、求人票を見る際は、どのような雇用形態・配属形態になるのかをしっかり確認しましょう。
ミスマッチを防ぐ企業選びのポイント
相場より高待遇すぎる求人や、研修内容が不明瞭な求人には注意が必要です。優良企業を見極める具体的なポイントとして、以下の項目を意識するようにしましょう。
- 使用技術の幅: モダンな技術を扱っているか。
- 「開発案件」の数: テストだけでなく、プログラミングなどの開発工程に携われる案件が豊富か。
- 教育体制の充実度: 配属後のフォローやスキルアップ支援があるか。
また、「雇用形態と就業形態、契約形態」の違いについても正しく理解しておくことをおすすめします。
- 雇用形態:正社員、契約社員など
- 就業形態:派遣、常駐、自社内勤務など
- 契約形態:派遣契約、準委任、請負など
たとえば、所属企業の正社員として雇用されながら、派遣先企業のプロジェクトで働く「常用型派遣」という働き方もあります。 登録型派遣とは異なり、所属企業との雇用関係が継続する点が特徴です。 ただし、待機期間中の給与や研修制度、配属先の決まり方は企業によって異なるため、応募前・面接時に確認することをおすすめします。
Webエンジニアに関するよくある疑問(Q&A)
Q. AIやノーコードツールが普及しても将来性はありますか?
A. AIやノーコードツールによって、コード生成や画面作成など、一部の作業は効率化されていくと考えられます。 一方で、要件を整理する、技術を選定する、品質やセキュリティを確認する、既存システムと連携させるといった工程では、状況に応じた判断が求められます。 そのため、単にコードを書く力だけでなく、AIを活用しながら設計、検証、改善を行う力も重要になると考えられます。
Q. ポートフォリオがないと応募できませんか?
A. 必須ではありません。ただし、未経験からの転職では、ポートフォリオが学習実績や技術力を具体的に示す材料になります。応募先の求人や職種に応じて、制作物を用意しておくと、自身の取り組みを説明しやすくなります。
Q. 独学だけで充分ですか?
A. 独学で学習を進めることも可能です。一方で、学習の進め方が分からない場合や、エラーの解決に時間がかかる場合、一人では学習を継続しにくい場合もあります。そのような場合は、プログラミングスクールやオンライン教材、学習コミュニティなどを活用する方法もあります。
Q. 文系でもWebエンジニアになれますか?
文系出身であっても、Webエンジニアを目指すことは可能です。Webエンジニアの仕事では、プログラミングの知識だけでなく、要件を整理する力や、チーム内で認識を合わせるためのコミュニケーション力が求められる場面もあります。出身学部だけで判断せず、必要な基礎知識とスキルを身につけることが重要です。
【まとめ】未経験からWebエンジニアへの第一歩を踏み出そう
Webエンジニアは学習の大変さはあるものの、自らの手でサービスを作り出す大きなやりがいがあり、キャリアパスも多様な職種です。 まずは「Progate」などの学習サービスに登録して実際にプログラミングに触れてみるなど、小さな第一歩を踏み出してみましょう。
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まずは「知る」ことから始めてみませんか?
先輩エンジニアのキャリア

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